フレンズの英語勉強法で迷っているなら、先に決めておきたいのは「1話を最後まで見ない」ことです。映画を字幕なしで観たい、というのが私が英語を始めたきっかけのひとつで、いまは海外ドラマの『Friends』も教材のひとつにしています。
結論から言うと、フレンズは1話を通して見る教材ではなく、1シーンを「音」と「意味」に分けて使う教材にすると、忙しい社会人でも続きます。1回の勉強は1〜2分で足ります。この記事では、その分け方と、見るだけで終わらせないための次の一歩を書きます。
フレンズが初心者の教材になりやすい理由
フレンズは1話が20分ほどで、舞台はほぼ毎回、主人公たちの部屋とカフェです。場面が変わらないので、背景を理解するのに頭を使わずに済みます。会話は日常の話題が中心で、旅行先のレストランや買い物で聞くような言い回しも出てきます。アメリカ旅行で空港や飲食店の会話に困った私には、ここが教材として魅力でした。
もうひとつ、観客の笑い声が入っています。笑い声は、セリフが一区切りついた合図です。ポッドキャストのように話が長く続く教材は区切りを自分で作る必要がありますが、フレンズは笑い声やカットの切り替えが勝手に区切りになってくれます。1分で終えたい日に、止めどころを探さなくていいのは大きな差です。
初心者は「聞こえない」と「わからない」を混ぜている
フレンズを見て「全然わからなかった」と感じたとき、原因は2種類あります。音として聞き取れていない場合と、聞こえているのに意味が取れていない場合です。
英語は魔法ではありません。音声を認識して、意味を理解する。この2つの積み重ねです。音声の認識でつまずいているのに単語帳を増やしても、意味の理解でつまずいているのに同じシーンを10回流しても、直したい部分には届きません。この2段階の違いは、英語が聞き取れない本当の理由|「音声認識」と「意味理解」は別物だったで詳しく書いています。
フレンズで切り分けるなら、同じシーンを字幕を変えて3回使います。
1シーンを3回に分ける見方
最初に、字幕を出さずにシーンを1回だけ見ます。何を言っているかを理解しようとせず、「聞き取れた単語が3つあるか」だけを確認します。ここで音を拾う作業をします。
2回目は英語字幕を出します。私自身、Friendsを見るときは英語字幕を使っています。聞こえなかった部分が字で読めるなら、原因は音の認識です。字を見ても意味が取れないなら、原因は単語や表現の知識です。日本語字幕で意味を確かめるのは、この切り分けのあとで構いません。
3回目に、もう一度字幕なしで見ます。1回目は雑音だった音が、2回目で意味を知ったぶん、言葉のかたまりとして聞こえます。「同じ音が違って聞こえた」という経験が、次に似た表現が出たときに拾える土台になります。
この順番にしている理由は、最初から字幕を読むと、目で意味を取って耳を使わないまま終わりやすいからです。字幕なしで観たいという目標があるなら、耳を先に使う順番が合っています。
1分でやめても成立する量に切る
1シーンといっても、全部を3回やる必要はありません。10〜20秒のやりとりを選んで、1分で終わる量にします。
私は通勤中にリスニングをして、休みの日にSpeakで英会話の練習をしています。仕事のある日に1話分の時間は取れないので、1分で終えても成立する単位に切らないと続きません。単語帳が続かなかったのも、ノルマが大きかったからでした。歯みがきのように「少しだけやる」と決めて、1分で飽きたらそこでやめる。やめた日も、その日の勉強は成立したことにします。
フレンズなら、気に入ったやりとりが1つ見つかった日はそこだけで終えていいし、翌日に続きから再開する必要もありません。どのシーンから始めても話はつながっています。
見るだけで終わらせない、声に出す一歩
ここまでは入力の話です。耳と意味の理解は育ちますが、英語を口から出す練習にはなりません。旅行先で単語だけでも通じてうれしかった経験から、私は話す練習を後回しにしないほうがいいと考えています。
シーンで気に入ったセリフを1つ選んで、声に出す。これだけで入力の教材が、話す練習につながります。さらに、声に出した英語に反応が返ってくる環境があると、練習の量が変わります。私が使っているのはSpeakというAI英会話アプリで、人と話すわけではないので、言い間違えても人前で恥をかくことがありません。
人と話すのが怖くて、予約が負担でオンライン英会話をやめた私にとって、「人がいない」「予約がいらない」は選ぶ条件でした。AI英会話アプリ同士の違いや、選ぶときの基準はAI英会話アプリを比較した記事にまとめています。ドラマで耳を作り、アプリで口を動かす。この2つを分けて考えると、1日の負担も小さくなります。
フレンズで勉強するときの落とし穴
全部を理解しようとしないことです。1シーンのうち、意味が取れない箇所が半分あっても構いません。拾う目標は「3つ」のままで十分です。
もうひとつは、教材の古さです。フレンズの放送は1990年代から2000年代前半で、俗語や若者言葉には今は使われない言い方も混じります。また、オフィスの会議や商談で使う言い回しはほとんど出てきません。仕事の英語に直結させたいなら、会議で使える表現は別に用意するほうが近道です。聞き返したいときの型は英語の会議で聞き取れず固まる人へ|仕事で使える聞き返しの型に書きました。
こんな方におすすめ
フレンズでの勉強が合う人
- 映画やドラマを字幕なしで観たい、という目標がある人
- 1日1〜2分しか取れないが、教材を楽しめることを優先したい人
- 旅行や日常会話の聞き取りを伸ばしたい人
合わない人
- 来月の会議や商談で使う英語が急ぎで必要な人。仕事で使う聞き返しの型の記事を先に読むほうが早く役に立ちます
- 人と話す練習を今すぐ始めたい人。予約不要で始める方法はオンライン英会話が怖い初心者へ|予約不要で始める選び方に整理しています
- 字幕をつけると、つい字幕だけを読んで終わってしまう人。耳を使う練習にならないので、まず音声だけで聞けるポッドキャストなどのほうが向いています
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